引越し挨拶のマナー

引越し挨拶のマナー

引越しをする際には、お世話になった旧居のご近所への挨拶と、これからお世話になる新居のご近所へ挨拶をするのがマナーです。
近頃では挨拶をしない人も増えてきていますが、挨拶をしないことによる不利益や悪い印象がついてしまう可能性があるため、できる限り挨拶には行っておいた方が良いでしょう。

さて、これから挨拶回りをしようとお考えの方は、「近所ってどこまで挨拶すればいいの?」「挨拶の際に手土産は要るの?」と疑問が多いですよね。
このページでは、近所へ挨拶に行く範囲や時間帯などのマナーをはじめ、挨拶の仕方や手渡すのにおすすめの土産品について解説しています。
新生活をご近所との良いお付き合いの中で始められるように、挨拶する際の参考にしてください!【引越しの挨拶回りで必要な粗品とは?】

まずはじめに、引越しの挨拶回りで粗品を贈る目的や、正しい渡し方などについて知っておきましょう。

挨拶回りに粗品を贈る目的

新居に引越しをしてきたら、これから住む土地での隣近所との関係性を良好なものにするために、「これからお世話になります」という意味をこめて粗品を贈ります。
近頃は引越しの挨拶回りをしない人も増えていますが、挨拶をされていないことで悪い印象をもつ人もいますので、しておいたほうが無難と言えるでしょう。

隣近所の方々との関係を良好にしておくと、災害時などにも心強いものです。
心のこもった挨拶回りで、隣近所の方々と良い関係性を築いておきましょう。

引越し挨拶をするのに適したタイミングと時間帯

ズバリ、引越し挨拶に最適なタイミングは「引越し日の前日」で、時間帯は「日中(正午~夕方ごろ)」がおすすめです。
引越し当日は、引越しトラックが道路をふさいだり、荷物が建物の通路をふさいだり、作業時に騒音を立てたりと、何かとご近所に迷惑をかけてしまいがちです。
そのため、可能な限り荷物の積み下ろし作業が始まる前までにご近所に挨拶を済ませておけば、気兼ねなく引越し作業に集中することができます。
もし、前日に挨拶回りをすることが難しい場合は、搬入作業が始まる前でもいいので、近隣へ一言かけておくのが適切です。

また、挨拶回りをする時間帯は早朝と夜を避け、日中を選んだほうが良いでしょう。
何かと忙しい午前中に押しかけたり、団欒をしている夜間に訪問するのは迷惑がかかるので避けた方が無難です。
ほんの少しの気配りが、

挨拶回りの範囲はどこまで?

1.集合住宅の場合

集合住宅に引っ越した場合、挨拶回りの範囲は、左右両隣のお部屋と上下階のお部屋です。
上の階への挨拶は、「これから下の階で生活を始めますので、物音や足音の配慮をお願いします」という意味で行うものですので、最近では迷惑をかけることのない上の階のお部屋への挨拶は省略する人も多いようです。

大家さんへの挨拶は必要ありませんが、賃貸物件で大家さんが近くに住んでいる場合は、挨拶の意味をこめて粗品を贈っても良いでしょう。

2.一軒家の場合

一軒家に引っ越しをした場合は、「向こう三軒両隣」に引越しの挨拶に伺いましょう。「向こう三軒両隣」とは、自分の家の向かい側にある三軒の家と、左右の両隣の家のこと。裏側にも住人がいる場合は、裏側の三軒にも挨拶をしておくと良いでしょう。新築の場合は工事前にも挨拶を忘れずに。

また、自治会長への挨拶をしておいたほうが良い地域もあります。近隣の方々へ挨拶回りをするタイミングで、自治会の活動状況について詳しく教えてもらっておくと安心です。

大家への引越し挨拶

基本的に大家に挨拶をする必要はありませんが、賃貸物件で大家が家の近所に住んでいる場合にはひと言挨拶をしておいても良いでしょう。
また、引越し当日に大家がゴミの収集日や集荷場が印刷された用紙を持って挨拶に来てくれるケースもあります。

自治会長への引越し挨拶

自治会長への挨拶はどちらでも構いませんが、自治会への加入、挨拶が当たり前と考えている地域では挨拶をしておいたほうが良いでしょう。
自治会の加入・活動状況については、近所への挨拶をするタイミングで教えてもらいます。

また、自治会の活動が活発な地域では、自治会長が挨拶に来てくれる場合もあるようです。粗品を贈るときに添える言葉

まず、「隣に引っ越してきました、○○(氏名)です。これからお世話になりますので、よろしくお願いします。」といったように、自己紹介と同時に今後の良好なお付き合いを希望している旨を伝えましょう。

そして、「よろしければお受け取りください」や、「ほんのささやかなものですがお使い下さい」といった言葉を添えて粗品を渡します。

昔は粗品を渡すときの決まり文句だった「つまらないものですが…」という言い方ですが、つまらないものかどうかは相手が決めることですし、響きもあまり良くありませんので、現代では使用を控えた方が無難です。

引越しの挨拶は第一印象が大切ですので、身だしなみを整えること、そして笑顔も忘れずに!

それでは早速、喜ばれる粗品をみていきましょう。喜ばれるためのポイントは、「貰って困るものではないこと」です。

■1.タオル

タオルは引越しの挨拶回りで喜ばれる粗品のひとつです。「四国今治タオル」などの有名なタオルでも、ハンドタオルで500円程度と値段もちょうど良いですし、仮に使わなかったとしてもバザーに出すことができます。
どんな家族構成でもOKなところも魅力のひとつです。

■2.ティッシュペーパー

ティッシュペーパーは生活必需品ですので、無駄になることがありません。
特にちょっと贅沢なローションティッシュをもらうと喜ぶ人が多く、引越しの挨拶回りで贈る粗品として人気があります。

■3.トイレットペーパー

ティッシュペーパーと同様、トイレットペーパーも生活必需品です。
最近では引越しの挨拶回り用として可愛らしいデザインのものも増えていますし、もらっても無駄になることがありませんので、引越しの挨拶回りの粗品としておすすめです。

■4.ラップやジップロック

ラップやジップロックも、いくらあっても無駄になりません。
ラップやジップロックは商品の種類が多くなく、好みが分かれにくいところも引越しの挨拶回りの粗品として人気なポイントです。
ただし、ひとり暮らしで普段から自炊をしない人には向いていませんので注意しましょう。

■5.ふきん

食卓の必需品であるふきんも、いくらあっても困らないもののひとつ。
引越しの挨拶回りの粗品としてぴったりです。
素材や手触りにこだわりのある上質なふきんであればなお良いでしょう。好みを選ばないシンプルな柄のものを選んでおくと安心です。

■6.スポンジ

ファミリー向けの粗品として人気の高いスポンジ。
普通のご家庭であれば、毎日キッチンで使用するものですよね。
スポンジを選ぶときは、有名なメーカーのものを選ぶようにすると喜ばれるでしょう。値段も3個で500円前後とちょうど良いところもポイントです。

■7.お米

毎日の食卓に欠かせないお米も、引越しの挨拶回りの粗品として大変おすすめです。
最近では、挨拶回り用として500円前後の小さなサイズのお米も販売されています。
ただし、自炊をしないひとり暮らしの人はもらっても困ってしまうかもしれませんので注意してくださいね。

■8.お菓子

お菓子も引越しの挨拶回りの粗品として定番のひとつです。ただし、食べ物を初対面の人からもらうのが気持ち悪いと考える方もいますので、お菓子を粗品として贈るなら、有名なメーカーの個装されたものを選ぶと良いでしょう。
日持ちも考えて選びましょう。

■9.クオカードや商品券

クオカードや商品券は、老若男女問わず誰にでも喜ばれる粗品のひとつです。
特にクオカードは金額も300円から用意されていますし、たくさんの種類のデザインがあるのもポイントです。
好きなものを購入できますので、もらって困ることはないでしょう。

■10.自治体指定のゴミ袋

自治体指定のゴミ袋は10枚入で400円~800円と引越しの挨拶回りの粗品として金額がぴったりです。
さらに、必ず使うものですので無駄になりません。
そのため、最近では引越しの挨拶回りで贈る粗品として人気が出てきています。